制作と施工の分離がローコストを実現する

これは自論かもしれない。でもこれこそ持論だ。なぜかと言えば、これまで関わってきたシゴトの中で、最終的にここに行き着いたものがある。どういうケースかというと、職人が制作し、施工をする。これが本来の流れ。担当が変わることももちろんある。ただ、一点モノでもない限り、標準化が可能なものがある。標準化の実現こそスピードアップをも実現させるポイントになる。シゴトに時間が掛かっていいものなんて本来ありえない。お金が動く以上(先払い・後払いに限らず、受注ベースで)、可能な限り素早く対応すべきだ。それなのでいかに合理的かつ効率的にシゴトを進められるか、が、ポイントになる。建築の現場などで例えると分かりやすいが、例えば大工さんや建具屋さん。木工所(作業場)で加工を完了させてから現場で施工をしていく。建具屋さんであれば、完成品を作って現場ではめ込む。まさにこの、『はめ込む』を現場のユーザーが行えたらどうか、ということだ。その作業こそ可能な限り標準化しておくと合理化を図ることができる。以前ここに辿り着いたケースはというと、店舗のソファー貼り替えだった。レザーシートの貼り替え。レザーを裁断して縫製してから現場に持ち込み現場で施工する。この費用がとにかく高い。さらには時間も掛かる。店舗の場合、時間が掛かってはいけない。ただ、ここで問題なのは、職人が動くとお金が掛かるので、細かく依頼を出しにくい、ということ。ある程度まとめて依頼した方が費用面では効率的。でも、じゃあ破れたソファーをひとつでもそのまま、他が破れるのを待つのかというと、そんなおかしな話はない。そもそも破れるのを待つなんてのは前提がおかしい。そこで当時、行き着いたのが、店舗の誰でも施工(施工というほどのことではなく、単純にカバーを被せる)できるものを開発した。そうすることでどうなるかと言うと、制作も効率的、オーダーも1枚から可能(わずかな送料のみ)、そして現場で施工。ということで、時間の大幅短縮とローコストを実現した。これはもう10年も前のこと。今でもその仕組みは受け継がれている。というか他にそれ以上の方法がないからだ。そして今回、これに非常に近いな、と思えるものがあった。クルマのカッティングシートだ。社名などのカッティングシート。今まで自分はすべてを自分でやっていた。クルマに限らず、カッティングの制作自体を自分で行っていた。そのうえで貼る(施工)。今回、制作だけをやってくれるところはないだろうかとネット検索したら一発でヒットした。そして驚くほどに安価だった。オーダーしてみてデザインのすり合わせも事前にできて、デザインが固まってからはあっという間に納品された。そして実際に施工してみると、今までやってたこともあり、転写シートで貼れることがいかにスゴイ(カンタンでキレイである)ことか、誰よりも実感した。思った通りの仕上がりになったし、その施工写真を制作会社さんに送ったところ、ぜひホームページ(販売ページ)に掲載して紹介させてほしい、ということでこちらも快諾。そしてまたすぐ(ここでも時間を掛けず)に掲載。こちらが社名カッティングシートの大吉堂さんHP。今回のカッティングは当社でも展開しているスマホエステを宣伝するものだ。ここに掲載してもらうことで少しでも宣伝になるのでとても有り難い。ということで、まさに、制作と施工の分離でローコストを実現している制作会社さんでした。